首のポツポツ(首イボ)の正体は?見分け方と原因、治療を失敗しない選び方
首もとにいつの間にか増えてくる小さなポツポツ。
鏡で見つけるたびに気になりますが、実際には「首イボ」と一言でまとめられているだけで、医学的にはいくつかのタイプがあります。
見た目が似ていても原因が違うと、治療方法も変わります。
自己判断でスキンケアや市販薬を試して遠回りしないために、まずは“首のポツポツの正体”を整理していきましょう。
首イボは1種類ではありません
一般に「首イボ」と呼ばれているのは、首の皮膚表面にできる小さな盛り上がりのことです。首イボができる背景には加齢や摩擦、紫外線、体質などが関係するものもあれば、ウイルス感染で生じるものもあります。
つまり、同じ“ポツポツ”に見えても全くの別物です。
首のポツポツの多くは「うつるイボ」ではなく良性のできもの
イボという言葉から、ウイルス性(HPVなど)を連想する方も多いのですが、首に多いのは「非ウイルス性の良性のできもの」です。もちろんウイルス性がゼロではありませんが、当院の症例を見ても90%以上が、良性の首イボです。
4タイプの首イボ
ここでは、4つのイボの種類と特徴を紹介します。
やわらかい小粒が増えるタイプ:アクロコルドン(軟性線維腫)
1〜3mmほどの小さな突起が多発し、肌色〜薄茶色で、触るとやわらかいのが特徴です。首だけでなく、わきや下着のゴムが当たる場所など“こすれやすい部位”に出やすく、年齢とともに数が増える傾向があります。
盛り上がったシミに見えるタイプ:脂漏性角化症(老人性イボ)
色は薄茶〜黒っぽい褐色まで幅があり、表面がざらつくことがあります。シミと見分けづらく、自己判断が難しい点が特徴です。
紫外線や加齢、摩擦などで生じることが多く、治療としては炭酸ガスレーザーを使用するケースが多いです。
ぷらんと垂れるタイプ:下垂性線維腫
大きめのイボで、衣類やネックレスに引っかかって炎症を起こすことがあります。見た目の悩みだけでなく日常のストレスになりやすいタイプのイボです。
治療には、炭酸ガスレーザーや物理的な切除が行われるケースがあります。
硬くザラザラして、広がることがあるタイプ:ウイルス性イボ(尋常性疣贅など)
表面が硬くザラザラとした質感で、感染性があるイボです。自己処理で広がるリスクがあるため、早めに医療機関を受診することをおすすめします。治療には、液体窒素を使用した治療が基本となります。
なぜ首に増える?よくある原因は摩擦・加齢・体質
首は衣類の襟、タートルネック、マフラー、ネックレス、髪の毛先など、日常的に小さな摩擦が積み上がりやすい部位です。
この刺激が、首のポツポツが増える“きっかけ”になります。
また、紫外線の影響や加齢、ホルモンバランスの変化、良性のできものが出やすい体質(遺伝)も首イボができる原因になります。
市販薬やクリームで首イボは取れない
結論として、首イボ(脂漏性角化症・アクロコルドンなど)は市販のクリームやオイルで“除去”することはできません。
理由は、首イボが角質の塊ではなく「皮膚の細胞が増えてできる良性腫瘍」だからです。
保湿などは肌状態を整える助けにはなっても、できもの自体を取り除く作用とは別物です。
自己処理が危ない理由
「気になるから削る」「引っ張って取る」「刺激の強い薬剤を塗る」といった自己判断によるケアは、炎症や色素沈着、感染リスクにつながります。
特に、ウイルス性が紛れていた場合は、イボが一気に広がる可能性もあるため、自己判断での処置はおすすめできません。
首は衣類との摩擦が起こりやすく、治療後の赤みや色素沈着が長引くこともあるため、「安全に・きれいに」を優先するなら、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
皮膚科・美容皮膚科での治療方法
クリニックでの治療には、たくさんある小さなイボに適した治療法、盛り上がりのあるイボに適した治療法、ウイルス性のイボに適した治療法の3つに分かれます。
当院では、アクロコルドンのように細かなポツポツが多い場合は、mikoメソッドによる治療をおすすめしています。
一方で、脂漏性角化症や下垂性線維腫のように盛り上がりがはっきりしている場合は、炭酸ガスレーザーを使用した治療を、ウイルス性のイボが疑われる場合は、液体窒素での治療が基本です。
首のポツポツは良性のことが多い一方で、見た目が似ている別の皮膚病変が紛れることもあり得ます。
短期間で増える、急に大きくなる、色が不均一になる、出血や強いかゆみ・痛みがある、といった変化があれば、早めに医師へ相談してください。

